タクミンズプレイスで働く人の働き方

理想の職場作りを目指して実験的な取り組みも多く取り入れた会社ですので、普通の事業所の常識とは違っている面もあります。ある意味、合う人と合わない人がはっきり別れる職場かもしれません。

職場体験による採用

採用活動時点で、まず普通と違う点があります。

それは、面接を行っていない、ということです。

 

採用選考は、職場体験を通じて行います。

実際に職員の1人になったつもりで、学校送迎に行ったり、子ども達と公園に行ったり、先輩職員と一緒に子ども達に接していただきます。

 

通常、職場体験は複数園で2~3回行います。1回の職場体験だけでは、職場との相性はお互いにつかみきれないからです。

 

職場体験では、ベルテールの職場の雰囲気や、支援に対する考え方が目で見る・耳で聞く生の情報として入ってきます。それを通じて実際に自分が活躍している様子を想像できるかどうか、確認していただきます。

 

複数回の職場体験を経ると、職場との相性がいい方はすでに昔から働いていた人のようにフィットすることが多いです。そのような方は安心して自分の持ち味を発揮しながら、長くお仕事を続けられる傾向があります。

 

 

実際に子ども達と接することになるため、職場体験の前提となる書類選考は厳しめに行わせていただいております。

人材の流動化

入社してしばらくは、原則としてひとつの園だけでの勤務とはせず複数の園にて流動的に勤務を行い、ご自身の支援に対する考え方やライフスタイルに一番合っている事業所がどこか、確認していただきます。(通勤に無理があるなど事情がある場合には配慮します。)

 

三郷・松戸のベルテールには4つの園がありますが、職員同士や子ども達同士はできる限りお互いに面識と交流を作るようにしています。ベルテールの支援は本質的にコミュニティ支援であるとの考えに基づき、ひとつの大きなコミュニティを意識しているためです。イベントなどは合同で行うこともあり、その際には園の垣根を越えて協力して仕事をします。

 

なお、県に届け出た人員体制を満たす必要がありますので、管理者や児童発達支援管理責任者などは、基本的に所属する園にてお仕事をします。ですが、就任する時点で他の園の職員とはお互いに面識はあるので、 園同士のコミュニケーションはスムーズです。

 

職員の休みが出た場合は、その時の状況に応じ他園の応援に行くことがあります。このことにより、各職員が気兼ねなく休みを取りやすい職場が実現できるように取り組んでいます。

 

支援チームが適度に流動化した場合、常に新鮮な気持ちで職場がリフレッシュし、風通しが良い職場環境を作る上で効果があります。ただし、毎日決まったルーティーンでの仕事を望む方には、このやり方は肌に合わない可能性があります。そのため、ある程度職員さん個人の特性にも配慮してバランスを構築します。


マニュアルがない仕事。 支援は手作りです。

ベルテールの支援にはマニュアルはありません。子ども達に対して提供している支援は、すべて職員の創意工夫に基づく手作りの支援です。過去の職員さんの工夫が積み上がって、子ども達が楽しく安心して過ごせる毎日の生活ができあがっているのです。

 

このことは働く人にとっては「やりたい事が実現できる。」というメリットでもありますが、「教えてもらえないので何をしたらいいかわからない。」「いつも自分のアイデアが試される。」という苦しい部分にもなり得ます。

 

 

ベルテールの職場に向く人は、自分にやりたい事がある人、子ども達の生活の質の向上のためにアイデアが出せる人です。

仕事の効率化とコミュニケーション、研修制度

ADC協同組合に参画したことを契機に、システムとしてHUGを導入しました。今後、業務の効率化とワークワイフバランスの向上に向けて活用していきます。

 

仕事上のコミュニケーションとしては、Googleチャットを使っています。コロナ禍以降、ミーティングにはZoomGoogleミートを活用することが増えました。

 

自社の研修としては、企業理念研修やチームワーク研修(体育館やフットサル場でスポーツを楽しんだり、ボードゲームを使って親睦を図る研修)、ストレスコントロールに関する研修などの実績があります。また、ADC協同組合において、他県も含む他の事業所と協働してe-learningによる業界標準となる研修制度を構築する取り組みに参加しています。


ワークライフバランスへの取り組み (埼玉県多様な働き方実践企業プラチナ認定)

人により、働くことへのニーズや理想の働き方は違います。理想のワークライフバランス(プライベートと仕事の両立の仕方)も、人によって違います。

 

タクミンズプレイスでは、それぞれ異なるワークライフバランスについて、ひとりひとりの職員の都合にある程度合わせる考え方をしています。働き方の多様性をお互い認め合うことで、お互いの価値観を尊重し合い、「みんな違ってみんないい」職場を目指しています。

 

多様性を認め合う職場作りは、子どもたちひとりひとりの多様性を認め、その子ひとりひとりにあった支援作りを行う前提になるのではないか、と考えているからです。

 

人に迷惑をかけない限り、自分の都合を優先していい。その代わり、他の人の都合も尊重する。このことを「自分に優しく、人にはもっと優しく。」という職場のスローガンにしています。

 

ただし、課題もあります。人によって価値観が異なるため、自分の都合を優先する基準にも差があります。この差が大きいと不公平感が生じます。不公平は職場の毒、ストレスの源です。お互いがお互いの都合を認め合う職場作りは簡単には進みませんので、今後も職員みんなで理想のバランスを求め続けることになるはずです。

ワークライフバランスへの取り組み (具体例)

ニーズに合わせて選べる労働契約条件

同じ人でも、ライフイベントの状況によって働きたいニーズが変化していきます。そのニーズに合わせて、働き方を都度選べるようにしています。

 

 正職員 (週40時間勤務)

 契約職員(週32時間勤務)

 - 短時間正職員 (一日の労働時間が通常の正職員より短い正職員)

 パート職員(自分の都合のいいシフトで勤務する職員)

 

 

これにより、都度変化するワークライフバランスに柔軟に対応しています。

一部在宅勤務・分割勤務

子ども達の支援は当然在宅勤務では不可能です。ですが、一部在宅でも可能な事務業務については、職場のみんなに「何を在宅勤務の成果物とするか」きちんと連絡した上で、在宅勤務を選択することが認められています。

 

また、私用でいわゆる中抜け・遅刻・早退することも、チームに迷惑をかけない限りにおいて認められており、その場合は勤務打刻通りの給与計算が行われます。

ガンの早期発見に向けた取り組み

通常の健康診断だけでなく、ガンの早期発見に向けた検査を希望する全職員に向け会社負担で行っています。ガンで職場の仲間を失う可能性をできるだけなくしたい、という考えによります。

資格取得支援制度・書籍購入/外部研修支援制度

業務に必要な資格取得に対し、最大10万円まで実費を支援するとともにそのための休暇を付与する制度があります。また、業務に必要な書籍購入や外部研修の費用についても、実費を会社が負担する支援制度があります。

オフィス環境・食事補助・休憩の推奨

各園に職員の仕事スペースを確保しています。フリーアドレスオフィスの考え方を採用しており、スペースは共用です。事業所内のどこのスペースを使っても大丈夫です。

 

各園には職員向けに簡単な食事を用意しており、ご飯類や飲み物は無料です。おかずは原則として一品100円。また、野菜不足対策として用意したスムージーも100円です。疲れた時に食べられるような軽食(バウムクーヘンなど)も用意しています。

 

疲れを感じた時は、他の人に迷惑をかけない限り、自分のパフォーマンスを上げるための休憩を取ることを各自の裁量にお任せして推奨しています。休むことも仕事のうち、という考えに基づきます。

休日について

会社の制定休は年間122日(うるう年123日です。)それ以外に、お盆の期間に事業所を休園にして、4日分の有給休暇一斉消化を行っています。

 

また、1人当たり年間5日間の看護休暇は、小学生までのお子さん、介護を必要とする家族、持病があり会社が対象と認めた本人、まで対象を広げて運用しています。

 

・土曜出勤日は、都合が付く人が出勤し代わりに平日の代休を取得します。土曜出勤した場合、ささやかな土曜出勤特典を配布しています。

その他

・仕事に影響が出ない限り、他の仕事とのダブルワークはOKです。その人の時間はその人のもの、どのように使うかはその人の自由、と考えているからです。

 

・事業所を使ってみんなで飲み会や焼き肉パーティーをしたり、引っ越しや私用に事業所の車を借りたり、学童からお迎えしてきた自分の子どもを残業中に事業所で遊ばせたり。普通の職場ではおそらく認めてもらいにくいことでも、“人に迷惑をかけない前提で”ベルテールではお互いにOKしながらうまく会社の資源をプライベートにも活用することを認めています。